スウェーデンとその国民の知られざる一面

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北欧の国「スウェーデン」の名前を聞いた時、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?高い税金と福祉に裏打ちされた幸福度の高い国というのは、一般に言われることですが、IKEAやボルボなど、スウェーデン発の国際的なブランドも多数あります。あるいは近年ではSpofityをはじめとしたテック企業が次々と登場していることからイノベーティブなイメージもあるでしょう。

さらにはABBAやカーディガンズなどのポップカルチャーも忘れてはいけません。一方では、「ミレニアム」シリーズなど、北欧ミステリーなどに代表されるようにどこか暗い一面を感じている人もいるかもしれません。スウェーデンは人口が1000万人ほどと、日本のそれの10分の1以下ではありますが、非常に多面的で豊かなイメージを内外に発していると言って良いでしょう。ですが日本からはやはりその物理的な距離ゆえ、なかなか見えてこない部分も多いと思います。ここでは北欧に興味のあるみなさんに向けて、スウェーデンの知られざる面をいくつか紹介します。

毎日の生活に欠かせない「フィカ」

最近日本でも少し聞くようになってきた「フィカ」という言葉。これはスウェーデン語でコーヒーブレークを意味する言葉で、スウェーデン人の生活はこの「フィカ」と切っても切り離せません。隣人や友達、同僚を家に招待してのフィカ。オフィスでのフィカ。休日は朝と午後にフィカ。なんなら夜のくつろぎの時間にフィカ。ただコーヒーやお茶を飲むだけでなく、大切な人とのコミュニケーションをとる大事な時間なのです。

自然の恵を大切にする

ちょっとした森や自然が身近にあるスウェーデンでは、そんな自然の中に身を置き、そこから得られる恵みを積極的に享受することが、日本よりもずっと当たり前に行われています。夏から秋にかけて森を散歩しつつ、そこで見つかるキノコやベリー類を摘んでジャムにしたり、料理に使ったりします。

意外にもギャンブルは合法

物静かで礼儀正しいと言われるスウェーデン人は日本人とどこか似ていると感じることもしばしばありますが、一方で大きく違うこともないわけではありません。その例の一つがギャンブルです。スウェーデンでは1934年よりギャンブルが合法となっており、国や地域の当局によってライセンスされた事業者が、カジノなどのギャンブルの場を提供することが認められています。また2002年より、オンラインでのギャンブルも認められました。日本でも日本語でアクセスできるブックメーカーなど最近話題になっていますが、スウェーデンを初めとした北欧が本社の企業も珍しくありません。

伝統料理のバリエーションはやや少なめ

スウェーデン料理といえば何が思い浮かびますか?発酵にしんの「シュールストレミング」やミートボールが有名なところでは、ハムやチーズをパンに載せたオープンサンドもスウェーデンのオーソドックスな食事です。クリスマスや夏至祭、復活祭などの伝統的な祝祭日には歌を歌ってシナプスを飲み、これらの食事を親しい人で分かち合います。ですが、日本のように正月にはお雑煮やお節、節分には恵方巻き、といったようなイベントごとに出てくる食べ物のバリエーションはあまりなく、基本的にいつもニシンやハム、チーズ、シナプスを味わうのがスウェーデンスタイル。

日光に対する強いパッション

明るく爽やかな夏のイメージが強い北欧ですが、長く暗い冬もまた北欧の一部。そんな厳しい冬を生き残るため、あるいは冬を耐え忍んだ反動なのか、スウェーデン人の太陽に対する思いは、日本人のそれとは比べ物になりません。日が長くなり始める3月には、まだ冬の寒さが残るにもかかわらず外に出てコーヒーを飲み始めます。また、スウェーデンの多くの家、特に南に面した窓には、カーテンがありません。理由はもちろん太陽の光を少しでも多く取り込むためです。長い冬が終わってもぐずつきがちな春の天気ですが、たまにすっきりと晴れると、街の公園やオープンカフェ、さらにはさまざまな家のベランダには、太陽を求める人々で溢れかえります。

さてこの記事では「スウェーデン人の知られざる一面」として、なかなか取り上げられないスウェーデン人の一面をまとめました。自然を愛し、人との適度な距離を保ちつつコミュニケーションを大事にするスウェーデン人たちの姿が浮かんできたのではないでしょうか。

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